報告)平成27年度第1回コメディカル連絡協議会    

                                                                                           

1.開会   東山医師会          中村 良雄会長
2.講演   地域包括ケアシステムと新たな地域ケア会議の実施体系について
                       東山区役所 福祉部支援保護課 支援第二   湯浅聡美係長
        医療保険、 介護保険の問題点について
           東山医師会 在宅医療担当理事   魚住玄通先生
        地域包括支援センターの活動から現状と課題
           京都市洛東地域包括支援センター   河原祥代センター長
        在宅療養あんしん病院について
           久野病院 地域連携室 竹内 千裕副主任
3.グループディスカッション
        1)医療と介護の連携
        2)地域包括ケアの実現に向けて
4.閉会    在宅・地域医療担当理事 豊田 友恵先生

平成27年6月27日(土)午後2時から、第30回目となる東山医師会コメディカル連絡協議会が、ウェスティン都ホテルにおいて、医師12名を含む80名の参加で開催されました。

・今回の講演は、少子高齢化が進む中、地域包括ケアシステムの推進が求められ、京都市で  も第6期の長寿すこやかプランが策定、新たな地域ケア会議も始められています。そこで、   東山区役所から湯浅係長に、東山区の現状と問題点、地域包括ケアシステムと日常生活圏  域の地域ケア会議の位置づけ等を説明していただきました。
・東山医師会からは、医療保険、介護保険の問題点として、医療と介護の需要と供給のバラ  ンスをとることが大切で、施策に惑わされることなく、個人の尊厳を保つ努力が必要とい  うお話が魚住先生よりありました。
・新たな地域ケア会議の中心的役割を担う地域包括センターからは、東山区の南部と北部の  地域差、単身高齢者・高齢世帯が増加している上に、家族が遠方である等の家族介護力が  弱体化していること、認知高齢者・徘徊高齢者の増加、経済格差・健康格差の広がり、ごみ  屋敷問題などの現状の説明。また、他区からの転入、マンション住民等町内会未加入が増  えることにより、地域での把握、見守り機能の低下、地域により、サービス事業所の偏り、  坂道が多いため閉じこもりがちになったり、自治会役員の高齢化等の課題があることが報  告されました。
・在宅療養あんしん病院のシステムは平成24年1月の運用開始から約3年余りが経過して いるため、その登録システムと、利用状況につき説明して頂きました。必要な情報を登録  しておくことで、高齢者が体調を崩しても、早期の診断や比較的短期間の入院により在宅  療養を支援することが出来、また登録病院と在宅チームがサポートすることにより、在宅  復帰がスムーズになります。東山区は高齢者の割合が高い割に、登録数はそれほど多くな  いためDr.やCMが情報発信をしてほしいと希望がありました。  

講演の後、11〜 12名の多職種のグループに分かれ、医療と介護の連携、地域包括ケアの実 現に向けてというテーマでグループディスカッションをしました。 医師との連携が難しいと感じているCMが多く、Fax照会の返信は確実にしてほしいとの要望がありました。特に、独居や癌末期、認知症では、在宅生活維持が難しい事例も多く、 より多職種の連携が必要と皆が感じているようです。  クリニックの医師も難しいと感じている病院との連携ですが、病院側からは、連携室や MSWをうまく利用してほしい。また、退院時カンファレンスを開くことで、患者と家族の 安心感につながり、在宅生活ヘスムーズに移行できることが多いと報告がありました。
 
これからは、地域包括ケア、地域ケア会議の中に医師が入ることで、情報がより深くなることが期待され、更に在宅チームの結束が必要と感じました。

                                            在宅医療担当理事 林 純子
会長挨拶
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